日々のお手入れの話

爪切りの頻度はどれくらい?自分でもできるの?

今日のテーマは爪切りについてです。

子犬をお渡しした際、「爪切りはどれくらいの頻度でやればいいですか」という質問をよくいただきます。

  • 爪切りの頻度
  • 爪が伸びるとどうなるのか
  • 家庭でも爪切りができるのか
  • ご家庭での爪切りを解説

これらを写真で解説していきます。

パルコ3号
パルコ3号

ちなみに当ショップでは年間3000頭以上トリミングをしますが、スタッフの中でも僕が1番、お客様の爪切りを担当しています。

爪切り県内ナンバー1を自負しています笑

爪切りの頻度は?

まずは爪切りの頻度ですが、これはその子の生活スタイルによります。

  • 散歩を日常的によくする

《2ヶ月に1回ほど》

散歩により、アスファルトで爪が削れるため伸びにくい

  • 散歩はあまりしない

《月に1回ほど》

フローリングだと爪が削れにくい

およそこれくらいの認識で構わないと思います。

とはいえ、伸びるのは爪だけではなく、足裏の毛も伸びてきますよね。

足裏の毛が伸びるとフローリングで滑り、脱臼といった予期せぬ事故も起きやすくなるので、

  • 爪が伸びてきた
  • 足裏の毛が伸びてきた

このどちらかが気になったタイミングで切りましょう。

(柴犬やスムースコートの犬種は足裏の毛はそこまで伸びないので気にしなくても良いと思います。)

大抵のショップでは、地域によりますが500円〜が相場でしょう。

爪が伸びるとどうなるか

この写真は、1年以上トリミングに出してもらえす、爪は伸びっぱなし、毛玉だらけの子です。

手前の爪は伸びているのに対し、奥2本は短いのはおそらく、どこかのタイミングで根本から抜けたのだと思います。

爪が伸びてくると、何かに引っ掛けた際、根本から爪が抜けてしまいます。

その際は飼い主もビックルするほどの出血がありますので、慌てる前に切ってあげましょう。

また爪が巻きながら伸びると、足のパッドに食い込んでしまいます。

いずれにせよ、適切なタイミングで切ることが大切です。

家庭でも爪切りはできるか

この答えは、ご家庭でもやろうと思えば簡単にできます。

爪切りというのは、トリマーとしても1年生で習う初歩です。

道具を1度買ってしまえば、おそらく一生涯使えるので、やる気さえあればコスパはいいですよ。

右から順に、

  • 爪切り(ギロチンタイプがおすすめ)
  • ヤスリ
  • 止血剤
  • 電動爪ヤスリ(あると便利)

廣田工具製作所さんのZANは定番です。

(小型犬用と書いてますが、ゴールデンレトリーバーのような大型犬にも使えますし、当ショップでも実際に小型犬用を使ってます。まぁ大型犬用のほうが使いやすいのかもしれませんが…)

日頃の手入れとしての心構え

大前提として、ご家庭での手入れは100点を目指す必要はないと思っています。

ついつい一生懸命になってしまい、うっかり切りすぎて出血させてしまったら…

おそらく多くの方は血を見た瞬間、パニックになるかと思います。

慌てて動物病院に駆け込む様子が想像できますね。

ですので、ご家庭ではせいぜい50点を目指し、100点はプロに任せればいいのです。

血管ギリギリを切る必要などなく、気が付いたときに先端をパチンと切れば十分です。

人間の爪とは違い、犬の爪は鉛筆の芯のように内部に血管があります。

赤い部分が血管ですね。

ここまでやるのはプロの仕事です。

血管まで達してしまうと当然出血してしまいます。

ご家庭でここまでやる必要はないでしょう。

出血して慌てることのないよう、少しづつ切ったらあとはヤスリで整えるだけで十分。

パルコ3号
パルコ3号

ご家庭では最初50点を目指せばOK!

爪を切る前の準備

下記のように爪切りを持ちます。

可動部が指側に来るよう持ちます。

基本的に犬の指は、前足は4本か5本。後ろ足は4本です。

しかし中には足の指5本という子もいます。

親指にあたるロウソウと呼ばれるもので、お客様には手の指が7本という子もいます。

犬の「狼爪(ろうそう)」ってご存知ですか? 実はある犬とない犬がいるのです

切り忘れがないよう、事前に確認しておきましょう。

犬の手足の構造

犬の手足は人間のように360度動くわけではありません。

関節を起点に、前後のみ、決して横に広げてはいけません。

パルコ3号
パルコ3号

人間のように『Tの字』に手を広げられません!

以上を踏まえた上で、爪切りのスタンスは、

前足の場合、犬の手のひらを持ち後ろへそらす

後ろ足の場合、同じく足先を持ち後ろへそらす

上記が県内ナンバー1の爪切リストのスタンスです。

いよいよ爪を切っていきましょう!

爪切りの先端の穴に爪を入れて、爪切りを握ることでギロチンが作動します。

このように少しづつ、ゆっくりと切っていきます。

先述のように、ギリギリまで切る必要はありません。

先端だけ弾くイメージで構わないでしょう。

いずれ足裏の毛が伸びてきたらトリミングに出さねばなりません。

そのときにトリマーがギリギリまで切ってくれるので安心してください。

切ったらバリを取るためにヤスリで磨きます。

万が一出血してしまったら

ついうっかり、手元の狂いなどで思わず出血してしまうかもしれません。

その際は慌てずにティッシュなどで血を拭き取り、止血剤を幹部に塗布します。

焦らなくても大丈夫です。

爪の出血くらいでは、出血多量にはなりませんので、ゆっくり落ち着いて塗布しましょう。

止血したら5分後に確認して、出血していなかったらもう大丈夫。

ドキドキしながら「もうやだ」と諦めずに、少しづつ上手になっていきましょう。

最初から上手にはできませんからね。なんども挑戦してみましょう^^

まとめ

以上、写真と動画で解説しましたが、いかがだったでしょうか。

爪切り自体は簡単な作業なので、やる気さえあれば誰でもできます。

以前は教育実習の中学生にも教えたことがありましたが、カンのいい子なら3日目にはまぁそれなりに切れるようにはなります。

とはいえ、「そんなの怖くてできないよ」という方は、500円ほどでプロがやってくれますので任してもよいでしょう。

ちなみに僕は、ギリギリまで切ったあとは、残ったバリまで切り込むので、ヤスリもいらないレベルまで爪切りだけで仕上げます。

難しいと思われる爪切りも案外簡単なので、これも1つの愛犬とのスキンシップとして皆さんの参考になれば幸いです!