犬を迎えてからできるしつけ

子犬のうちから沢山の経験をさせるべし!

毎日お客様の犬を預かる上で思うことは、

パルコ3号
パルコ3号

「社会性のない子多すぎぃ!」

社会性がないとは、つまり経験値不足です。

犬を家族として迎え入れたとき、まだ小さな体の子をあまりに大事大事にしすぎてしまい、いわゆる箱入り娘として育ててしまうことです。

犬を家族として迎え入れるのなら、社会との接点をもたせ、視野を広げてあげることも大事です。

家族の中が唯一の世界となってしまうと、その後の一生を狭い視野で生きていくことになってしまいます。

社会性をつけるにはどうすればいいか、考えていきましょう。

社会性が身につかない理由

社会性が身につかない理由の一つとして、幼少期から兄弟喧嘩をせず、親犬から離され、アクリルケースで孤独にペットショップで陳列していることがあげられます。

ペットショップで販売されている子達は、ブリーダーから仕入れていると以前説明いたしました。

ブリーダーにも2種類あり、ひとつは繁殖を仕事としている、いわゆるプロのブリーダー。

もう一つは一般家庭内で繁殖をしているプロに満たないアマチュアブリーダー。

このことから、家庭内で飼っている子が子犬を産んだ際、臨時収入ぐらいの感覚でブリーディングしているブリーダーもいます。

「繁殖して売れればそれでオッケー」こう考えるアマチュアブリーダーのもとで育った子犬たちが、ペットショップに並んでいることもあるという事実。

そいった環境で育った子は当然、狭いコミュニティーしか知りませんし、ペットショップで更にアクリルケースで他者と接点を持たず孤独に過ごす。

これでは社会性が身につくはずがありません。

可愛がる≠甘やかす

ご家庭に迎えられたあとの育ち方も大事です。

初めて犬を飼う方に多く見られるのが、恐る恐る大事に育てすぎていることがあげられます。

もちろん、勝手がわからず扱い方もわからず、しつけの仕方も教わらず、ましてや小さい体の子犬を迎え入れたときは大事に大事に扱うでしょう。

この気持もわかります。

またあまりの可愛さに家庭内で囲い込んでしまって、外部からの刺激を遮断してしまっていることも注意です。

これが箱入り娘になる要因です。

可愛がる事と甘やかす事は違うのです。

パルコ3号
パルコ3号

当犬舎ではお客様に子犬をお渡しする際、

「うちではヤワには育てていませんので、おっかなびっくり飼わずに、大胆に育ててください」とお伝えしています。

飼い主は子犬であろうと、悪いことをしたときはしっかり叱り、外部からの刺激を遠ざけるのではなく、人間と同じように大きな世界を見せてあげることが大事なのです。

社会性をつけるために

沢山の人から触ってもらいましょう

社会性を身につけるまず第一は、囲い込まずに沢山の人から触ってもらいましょう。

「人間は恐ろしい生き物ではないんだよ」

「知らない人でも怖くないよ」

散歩に行っても、飼い主の後ろでガタガタ震えているような子ではおもしろくありません。

お散歩で初めて会った犬や、声をかけてくれる人。

たまに家に遊びに来る、お子様のお友達もいいですね。

子供だからといって心配しなくても大丈夫です。

案外、子供達のほうが虫や小動物を触ってきた経験から、乱暴な扱いはしないものですよ。

知らない人からもどんどん触ってもらい、沢山の人から可愛がられるような子に育てましょう。

色んな場所にいってみよう

外には様々な経験ができる場所で溢れています。

車が行き交う大通りや、クラクションの大きな音といった街の喧騒。

おばさまたちが犬を連れて井戸端会議している近所の公園。

最近ではドッグランを併設している商業施設もありますね。

たまには遠くへお散歩してみるのもいいでしょう。

今日はこっちに行ってみようか

いつもは右に曲がる角も、今日は左に曲がってみる。

知らない土地に行ってみると、こんなところに公園があったんだ。

見たことない犬がいるな

曲がり角で庭にいる大きな犬に吠えられたら、

知らない犬に吠えられた

すべてが経験です。

旅行に連れてくのもいいですね。

最近ではペット可のホテルも増えてきましたが、たまには息抜きとしてペットホテルに預けることも必要です。

もちろん、これも経験だからです。

家の中、もしくは家の近所が世界の全てではなく、もっと広い世界で様々な経験に触れさせてあげましょう。

まとめ

人間の子供を育てると仮定したとき、外部を遮断して何不自由なく家庭内で大事に大事に育てていきますか。

それとも同年代の友達、ときには年上のお兄ちゃんお姉ちゃん、先生や近所の大人たちと一緒に、社会の中で過ごして成長を願いますか。

当トリミングショップで年に1回ほどある事例が、1歳にもなって1回もトリミングに出したことがないというお客様。

遅すぎます!

犬の1歳といえば人間の20歳です。

20歳になるまで家に引き込もってたのかと。

家庭内で社会性が身についていればいいのですが、そうでない場合、怖がって噛み付く、暴れる、オシッコウンチをもらす。

こういったことがあります。

窮鼠猫を噛むといいますが、犬舎から出すときも噛み付いて出せないのです。

こういった子は凶暴だから噛むわけではなく、知らない人が怖いから噛むのです。

これは明らかな経験不足ですね。

犬にとっても不幸なことです。

何事も経験が大事。

ドラクエでも経験値を積んでレベルアップしますよね。

いろんな敵と対峙し、ときには破れ、仲間と出会い別れ、冒険をしていきますよね。

これが経験もなく、ただ強い武器を手にしてボスに立ち向かっても、瞬殺ですよ笑

エスタークに辿り着く前にヘルバトラーで瞬殺です。

パルコ3号
パルコ3号

ドラクエ5の話ね

なにが言いたいかというとつまり、経験なくしてレベルアップなしなのです!

箱入り娘で育ててしまうと、犬も不幸なことになってしまいます。

可愛がると甘やかすの違いをしっかりと認識し、可愛い子には旅をさせるのもまた教育なのです。

大事なことなのでもう一度言います。

経験なくしてレベルアップなしなのです!